お母さんの老眼鏡

お母さんの老眼鏡

お母さんの老眼鏡
私の母は、小説を読むのが好きです。
特に、推理小説と恋愛小説を好んで読んでいます。

 

私が学生のときは、学校の図書館から本を借りてきてと頼まれて、
図書館から本を借りては母に貸してあげました。
一応、私の名前で借りる本なので、母から簡単に感想は聞いていましたが、
特に何かの役に立つということはありませんでした。

 

母は、家の家事が一段落すると、いつも本を開きます。
私が学校から帰ると、母はいつも日の当たる縁側で、
座椅子に体を預けて本を読んでいます。
その姿を見ると何だかホッとする自分がいました。

 

私が社会人になって、家を出ると、時々、
無償に座椅子に座る母に会いたくなるときがあります。
そんなときは、本屋で小説を何冊か買って、家に帰ります。
家に帰ると母は私が想像していた姿で出迎えてくれます。
そして私もホッとするのです。

 

最近、母は、小説を読むのに、眼鏡をかけるようになりました。
丸っこい眼鏡を鼻の先にかけて小説を読む姿は、かわいいおばあちゃんです。
最初は虫眼鏡で読んでいましたが、それが面倒臭くなったみたいで、
市販の老眼鏡をかけるようになりました。

 

市販の老眼鏡は、母みたいに、長時間使うのはよくないからって言っても、
これが楽だからと、市販の老眼鏡で好きな小説を読んでいます。
そこまでするなら、近々、母を眼鏡屋さんに連れていって、
ちゃんとした自分に合った老眼鏡を作ってあげたいと思います。

 

いつまでも元気で小説を読んでほしいから。


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